子供手当てと女子大生亡国論

かって「女子大生亡国論」なるものがマスコミに取りざたされた事がありました。詳しい経緯は分かりませんが、早稲田大学の暉峻康隆教授が『婦人公論』にて唱えたものです。戦後の高度成長期に、多くの女性が大学に進学するようになり、特に文学部系は女子学生が男子学生の数を上回るようになっていました。しかし、当時はまだ女性の社会進出が進んでいず、大学が、やがて家庭に埋没する人間に占領される現実を問題視したもののようです。いずれ社会の中で競争に打ち勝っていかなくてはならない男子学生と比べて、女子学生はまじめに勉強はすれけれど、どこか真剣味に欠けていたこともあったのでしょう。日々うんざりしたであろう教授の気持ちも分からないではありません。

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しかし当時は女性の働く場も限られていて、女性の25歳、35歳定年制度が平然と企業でまかり通っていました。地位も低く雑用的な仕事を割り振られ、長く働いても昇進も望めず、給与も男性の半分くらいでは、働けという方がおかしなものです。一方専業主婦は税制面でも社会保障面でも優遇され、この優遇は現在に至るまで続いています。今も「子供手当て」に対していろいろな意見が交わされていますが、働く女性達の「子供手当てよりは保育園を」という意見は、極めてまっとうな気がします。働きながらも安心して子供を育てられれば、女性は子供を生むはずです。女子大生が増加するに伴って、平等な社会への法的整備や保育園の充実がはかられていたなら、「女子大生亡国論」も違っていたかもしれません。「子供手当て」に、いまだ男性が考える「専業主婦」前提の施策のちぐはぐさを感じます。

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カテゴリー: 大学と社会   パーマリンク

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